「持っていれば、HP は満ちる」
けれど、満ちたまま 75 秒経てば、肉体は耐えきれずに膨張する。
金色に輝く優美な腕輪。TETH 級・ツール型。脱走しない。 装着中は HP(勇気)+15 + HP 継続回復。HP の少ない職員に持たせれば即座に主力化する強力な装備。
ただし、HP が最大のまま 75 秒経過すると、過剰回復の副作用で身体が膨張して即死。 さらに、HP が完全に回復していない状態で返却命令を出しても即死する。装着者が死亡すると腕輪は自動で収容室に戻る。 "欲張らず、満ちる前に返す" という誠実な運用が求められる装備。
"いつまでも、満ちていたい"
"——けれど、満ち続けることは、肉体には許されない"
輝く腕輪は、過剰の輪郭を、装着者の身体で示している。
HP が低い職員(回復目的)、前線でダメージを受けやすい職員、HP 管理がしやすい 熟練職員。 "満ちたら、すぐ返す" という規律ある運用ができるかどうかが鍵。
本アブノーマリティは、"過剰な恩恵は、肉体の限界を超えて死をもたらす" というギリシャ的中庸(メソテース)思想をモチーフとする。 "満ち続けることへの罰" という構造は、イカロスの蝋翼神話 / 賢者の石による不老不死の逆説などの伝統的な "過剰の物語" の系譜。 TETH 級・ツール型でありながら、"管理者が誠実でなければ即死する装備" という設計は、Project Moon の倫理観 — "利益だけを最大化しようとした瞬間、システムは破綻する" — を最も簡潔に表現する。 "輝く" という形容は、美しさへの誘惑そのものが罠であることを示唆している。