「あなたは幸せでなければならない」
機械はゆっくり回り続ける。YES に止まれば、神に祝福される。NO に止まれば、5 回目で殺される。
陽気なフォントで "You Must Be Happy" と刻まれたルーレット型装置。ZAYIN 級。脱走しない。 職員が使用すると、内部のルーレットが YES と NO を行き来し、停止位置で結果が決まる。 YES で止まれば全能力にバフ、NO で止まればデバフ。使用時間が長いほど効果量が増えるが、ルーレットの速度も比例して上昇する。
同職員が 5 回以上使用すると、装置のアームが伸びて即死させる。 さらに、バフが 200 ポイント以上になると、その日の終わりに装着者が 過剰な幸福で死亡する。 バフ/デバフは累積せず、最後の結果で上書き。一時停止しても 即停止扱いのため悪用は不可能。
"あなたは、幸せでなければならない"
"幸せでないことは、許されない。幸せすぎることも、許されない"
——機械は、誰よりも厳しく、適度な幸福を要求する。
① YES 停止:全能力にバフ。使用時間に比例してバフ量が増加。
② NO 停止:全能力にデバフ。同じく 使用時間に比例してデバフが深まる。
③ 上書き:バフ/デバフは累積せず、最後の結果で上書き。粘れば粘るほど振れ幅が大きい。
④ 5 回ルール:同職員が 5 回以上使用 → アームが伸びて即死。回数厳守。
⑤ 200 pt ルール:バフが 200 ポイント以上 → その日の終わりに死亡。"幸せすぎる" は罪。
⑥ 一時停止対策:一時停止すると即停止扱いになり、悪用不可。"考える時間" を許さない設計。
能力値を底上げしたい 主力職員。危険作業前に強化したい場面が最適。 精神的に安定している(SP 高め)職員のほうが、長時間粘っての YES 狙いがしやすい。 "5 回 / 200 pt" の二条件を頭に入れた管理者であれば、ZAYIN 最強クラスの恩恵装置として運用できる。
本アブノーマリティは、"強制的な幸福" を制度化した現代資本主義へのカリカチュアとして設計されている。 "You Must Be Happy"(あなたは幸せでなければならない)というタイトルそのものが、"幸福が義務化された社会" — ハクスリー『すばらしい新世界』的なディストピア — のスローガン。 ZAYIN 級・無害に見える装置でありながら、5 回ルールと 200 pt ルールという二重の死の閾値を設けることで、"適度な幸福でなければ罰する" という統治装置の暴力性を表現。 バフ/デバフが累積しない設計は、"あなたは今この瞬間、幸せかどうかだけが問われる" という瞬間的な評価制度のメタファー — 業績主義と完全に重なる構造を持つ。