鏡の中の自分は、いつも違う配分で立っている。
10 回見つめれば、もう、誰なのか分からない。
銀の縁取りの古い姿見。ZAYIN 級。Theresia / Express Train / Yang と並ぶ "ツール型" 収容物。 作業を行う対象ではなく、職員のステータスを再配分する装置として使用する。 偏ったビルドの調整、肩書きの変更による最大値調整 — 編成最適化の隠れた切り札。
ただし安全に使えるのは 1 日 1 回まで。それ以上使うと 使用ごとに成長度合計 -20。 10 回使用すると 人間性が失われ、歩く死体のような状態になる。便利な道具ほど、代償が静かに重い。
最初の一回は、自分の偏りを矯正してくれる。
二回目から、自分の輪郭が削られる。
——10 回目を越えた時、鏡に映っているのは、もう自分ではなく、鏡が選んだ別の何かになっている。
使用効果:使用した職員のステータス(賢明・剛毅・自律・正義)が 再配分される。 合計値は同じだが、配分が変わる。偏ったビルドの矯正、特定の作業に最適化された配分への変更が可能。
肩書き変更:ランク 4・5 職員は肩書きが変わる場合があり、最大ステータスが変動する。意図せず弱体化することもある。
1 日複数回使用 = 成長度減少:1 日に 2 回以上使用すると、使用ごとに 成長度合計 -20。連続使用は職員の長期成長を確実に削る。
10 回使用 = 人格崩壊:累計 10 回使用すると 人間性が失われ、歩く死体のような状態に。事実上の職員ロスト。
ステータスが偏りすぎている職員、成長度が高く再配分で強化を狙いたい職員、肩書き変更で最大値を調整したい高ランク職員。一回限りの調整として使うのが安全。
本アブノーマリティは、古今東西の "鏡" モチーフを起源とする。 「白雪姫」の魔法の鏡、ナルキッソスの水鏡、ラカンの鏡像段階理論 — 鏡は"自分が誰であるかを映し出す装置" であると同時に、その自分を変容させる装置でもあるという二面性を持ってきた。 本作の "再配分するたびに自分が削られる" 仕様は、"自己を見つめ直す行為それ自体が、見つめている自己を消費する" 哲学的命題そのもの。 ZAYIN 級でありながら、運用ミスで職員を失う点は、施設で最も "便利さの代償" が分かりやすい個体の一つ。