三本目の手を浮かべた者は、
四本目を、もう数える必要がない。
暗い部屋に置かれた、真紅の液体で満たされた古い浴槽。表面から、何本もの細い手が静かに伸びている。 脱走しない。クリフォトカウンターも持たない。 だが "風呂の中で増える手の数" という独特の指標が、この個体の運用を縛る。
勇気ランク 1 / 自制ランク 1 の職員が作業すると、湯船の手が 1 本増える。 手が 3 本ある状態で作業すると、その職員は即死する。 手は内部で 3 本以上もカウントされ続け、PE 効率は上がるが事故率と引き換えになる。
エルジェーベト伯爵夫人は、若さを保つために少女の血で湯を沸かしたという。
真偽の混じった伝説は、時代を越えて反復され、ある日、別の形で再演される。
——伝説とは、語り継がれることで 事実より長く生きる。
| 作業傾向 | 適性 | 成功率 |
|---|---|---|
| 本能 | 普通 | 55% |
| 洞察 | 普通 | 45% |
| 愛着 | 高(最適) | 60% |
| 抑圧 | 低〜最低 | 30% |
手が増える条件: 勇気ランク 1 / 自制ランク 1 の職員が作業 → 浴槽の手が 1 本増える。
即死条件: 手が 3 本ある状態で作業 → 作業職員が即死。
PE への影響: 手の本数が増えるほど PE 生産は上がる(4 本以上もカウントされる)。 リスクとリターンのトレードオフを管理人が選ぶ個体。
勇気・自制ランク 2 以上、WHITE 耐性のある職員。手の本数を毎日確認するルーチンを徹底。
本アブノーマリティは、16 世紀ハンガリーの伯爵夫人エルジェーベト・バートリーの伝説を起源とする。 若さを保つために少女の血で湯を満たしたという伝承は、史実と虚構の境界に置かれた中世ホラーの古典。 浴槽から伸びる手は、"湯船の中で被害者が増えていく" という怪談構造そのものを物理化したもの。
E.G.O「Wrist Cutter(手首切り)」は、被害者側の手を装備として再構成した名称。 T-prefix(Trauma 由来)が示すように、これは 誰かが受けた傷から具現化した存在である。